藤田寛之プロ式「腰の動かし方」。

ビッグマッスル・メソッドの第2メソッドは、「振り遅れの練習」です。これは、スウィングを遅いタイミングに変えることです。遅いタイミングとは、 「腰を開いてインパクトすること」であると当メソッドでは以前より説明してきました。 ですが、「腰を開いてインパクトする」といっても、これはきわめてむずかしいことです。いままで、そういっただけで、すぐにできた人はいません。

で、別のいい方であらわすと、手を先行させることなく(手が遅れたまま)インパクトするということになります。これはイメージとしては、藤田寛之プロをお手本にするのがいいと思います。藤田プロは体格的に恵まれているほうではありませんが、インパクトで通常のプロ以上に大きく腰を開くことによって、パワーを出していると思います。

通常、インパクトで腰は45度開くといわれますが、彼の場合、50度ぐらい開いているように見えます。あと、ビジェイ・シンなんかもけっこう腰を開いていますね。 女子、ジュニアもそうです。藤田プロのスウィングをビデオにとって、スローで何度もよく見てイメージ化するのがいいと思います。

見るべきポイントは手と腰の関係です。 腰を普通の人以上に開いてインパクトする人は、 普通の人よりも手が遅れた状態のままインパクトしているということです。 一方、多くのアマは、ここでほんの少し、わからない程度ですが、自分で手をちょっと先行させています。これが致命的な問題となっていますので、なんとか修正するのが、当メソッドでいう「振り遅れ」です。

ですが、腰を開いて打てといっても、すぐにできる人はいなのです。 どういうふうに指導するか、最大の悩みどころなのですが、 先日、日本経済新聞に宮本勝昌プロがとてもいいことを書いていたので、 ご紹介します。

1996年 …… 自分のゴルフがもう一段飛躍するきっかけをつかんだ。
相変わらずフック打ちの僕は「チーピン」に悩んでいた。ある時、練習ラウンドをご一緒させてもらうようになっていた芹沢信雄プロに言われた。「ドライバーぐらいのティーアップで7番アイアンを閉じて打ってみろ」。戸惑いながらもやってみると、思った通り球は左に飛んでいく。「それでスライスを打つんだよ」と追い打ちをかけられ、「えー」と絶句した。
いろいろ試してもうまくいかない。芹沢プロのもとで一緒に練習ラウンドをするようになっていた藤田寛之さんがヒントをくれた。
「こんな感じで腰を動かしたら打てると思うよ」。「えー、そんな動きで」と半信半疑だったが、やってみるとあっさりスライスが打てて、また「えー」だ。
それまでフックを、腰を止めてリストターンし、クラブを右に放り出してインサイドに振る感じで打っていた。スライスは発想が180度逆。クラブはそのままで、体の回転スピードを上げれば上げるほど球はスライスして飛んでいく。
フック一辺倒だった僕がスライスに開眼。それから …… 翌年のツアーシード権を獲得できた。

(日本経済新聞2005/10/13夕刊 マイゴルフ(3) 宮本勝昌)

これは、当メソッドの「振り遅れ」と同じ「心」だと思います。チーピンを治すのは、「振り遅れ的なレッスン」といえるのではないでしょうか。興味深い内容です。昔、私はチョイスの見出しに「ド・スライスを打ちましょう」と書いたことがあります。「心」は同じだと思います。

芹沢プロの「クラブを閉じてスライスを打つ」というアドバイスは、なかなかのアイデアです。フックになる条件をつくっておいて、その条件下であえてスライスを打つわけですから、このドリルでは極端なスライス打ちをしなければなりません。極端なスライスを打とうとすれば、かなり腰が先行して、振り遅れなければならないと思います。理屈の上では、きわめて正しいアドバイスです。

この記事の最重要ポイントは、藤田プロの「こんな感じで腰を動かしたら打てると思うよ」という箇所です。宮本プロが「やってみたらできた」とおどろいていますので、どうするのか知りたいものです。具体的に記述されていないのが残念です。文面から想像すると、「腰を止めずに、回転スピードを上げる」ということになりますが、どうなんでしょうか?雑誌などの情報などでご存じの方がおられましたら、ぜひ教えてください。ゴルフなんでも掲示板に書いていただけると幸いです。

宮本プロは腰を止めてフックを打っていたといっています。が、アマは手を使ってクラブを先行させていることが多いので、症状はもっと重いと考えてください。宮本プロが「いろいろ試してもうまくいかなかった」わけですから、「振り遅れ」の開眼はもっとむずかしいかもしれませんね。でも、スライスするように振るということについて同じ「心」ですので、ヒントになると思います。宮本プロ以上に、いろいろ試してみてください。

※フックの人がスライス練習するのは当たり前ですが、スライスするアマこそスライスの練習が必要です。それが、いいたいことです。

藤田寛之プロの本

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